『京町家』のお話。其の25 「ビッグ・バン」を物語る神話。

 平安時代迄(まで)の貴族社会では神話を重視、必ず踏襲(とうしゅう)。鎌倉(1192年より)以後の武家社会に移り合理的社会に変わる。「旧記(きゅうき)」とは、古事記(712年)日本書紀(720年)「神話」から始まるが、其(そ)の基(もと)「帝記」や「旧辞」(歴代天皇の時代に在った出来事、伝説、歌物語等が記(しる)された物で、天武(てんむ)10年681年異伝(いでん)を正して、其れを筆録し記録を進めた、是(これ)が古事記、日本書紀編纂(へんさん)の原資料と為(な)った。)然(しか)し、遡(さかのぼ)る620年に聖徳太子は蘇我馬子(そがのうまこ)と協議「天皇記」「国記」を編纂する。「天皇記」は645年飛鳥寺(あすかでら)、蘇我氏滅亡と伴(とも)に焼失。
 世界共通、神話は天地創造から始まる。中国の古い伝説では大昔、天と地が未(いま)だ分(わ)かれず陰陽(いんよう)も分かれず、世界は鶏卵(けいらん)の様に混沌(こんとん)として居た。然し、澄(す)んだ気が天と成り、重く濁(にご)った気が地と成り、天と地が二つに分かれた時、神が生まれ、神が人を産んだと言う。天と地が分かれた時、様々な神が現(あらわ)れ、終りに伊邪那岐命(いざなぎのみこと)伊邪那美命(いざのみのみこと)の一組が現れ大八洲(おおやしま)(日本列島)と共に天照大神(あまてらすおおみかみ)、月読命(つきよみのみこと)、須佐之男命(すさのおのみこと)を産んだと伝(つた)う。須佐之命は高天原(たかまがはら)を追われ出雲国へ下(くだ)り後(のち)、櫛名田比売(くしなだひめ)を娶(めと)り新居を構(かま)え最初に和歌を詠(よ)む。(上代)
          即、実践。良いと想った事は直ぐ行う。