『京町家』のお話。其の⑤ 連係のコミュニケーション誕生。

 人は利己(りこ)主義に陥(おち)り易(やす)い。決して欺(あざむ)か無い疑(うたが)わ無いと己(おのれ)の信(しん)を培(つちか)い、違いを認め合い、和の心が重要と想われる。和とは足(た)し算で在ると言う。遥(はる)かな太古に、コミュニケーションが取り辛(つら)く絶(た)えた人類が在った。旧石器時代、新人類(現代人)がアフリカ東部より全世界に移動を開始(グレートジャーニー、紀元前15~10万年)日本列島に前五万年頃に到達(とうたつ)したと言う。然(しか)し既(すで)に旧原人(ネアンデルタール)が暮(くら)して居た。現代人との違いは殆(ほとん)ど無く体格や脳の質量共殆(ほとん)ど同じで在ったと言う。唯(ただ)、声帯一部が少し短く発声に難(なん)が在り、母音のみ子音が無く言葉が話せず、連係(れんけい)コミュニケーションが取れ無かった。
 後期旧石器(前三万年~一万二千年)最後の厳(きび)しい氷河期を向(むか)えマンモスも激減、連係プレー取れずマンモスを倒(たお)す事も出来ず、ネアンデルタール人は絶えた。新人類と旧原人は隣人(りんじん)として争(あらそ)いも無く共に暮(く)らし旧原人が絶えるを新人類が見送ったと言う。言葉でのコミュニケーションの大切さが身に沁(し)みて心に焼き付き残ったと言う。和歌の原型にアクセントにも宿(やど)ると言う。「京町家」に入る三和土(たたき)の三和(さんわ)とは【連係】を意味して今に伝得(つたう)る。(上代)
           お話は、益々、面白く為って行きます。