「意匠」と聞けば何か重たい響きが在る。「意匠」とは考え工夫、デザインの事ですが、建築プランの「意匠」では「デザイン」と少し異質なものです。其の家主、持ち主等の言わば生き方や心構え等をも観られ兼ね無いで在ろう。又、反映されるものかも知れません。例えば外構え、外観等では「門は無くとも、門構えと言うものは在ります。」家主の心構えと言うか、何か滲み出るものも在ります。「心構え」は、いざと言う時に備える心の準備とでも言うのか何か、生死感等に起因するもので在ろう。生死感と言えば仏教で在ろうか。仏教はインドからバーミヤン経由で中国に入り日本へ。密教と成り禅宗等新仏教と成る。密教の教えるものは「仏陀」に在ると、「目覚めた人」の意。「自覚」せよと言う自分自身の独自性、多様性を知れと言う。「和して同ぜず。」伝統の日本文化で在ります。建築とは「組み立てる思想」と言う。1からでは無く0から組み立てます。正しいか否か、まさに心構え組みです。言う迄も無く自然の中に活きて感じ叫び佇(たたず)み、四季の移り変わりや自然現象を楽しみながら、人の和の中に自分を置くと言う、触れ合い開放性の在る事が基本の空間を演出する作業です。豊かさを表現するのか、其れが意匠なのか。(上代)
尚も、続づく。