木遣(きや)り音頭(おんど)の起源を想うに当たり先ず、木遣りの発祥(はっしょう)は、和歌の原型で大自然の神々の美しさを讃(たた)える言葉が祝詞(のりと)と成り、其して祭殿造営時に於いて神官の発する祝詞を人々が口ずさみ、力をあわせ御神木を伐出(きりだ)し曳(ひ)きて木遣りが生まれた。
神々に捧(ささ)げる祝詞は祭殿建築が創(はじ)まる以前からも捧げられて居たで在ろうし、人々が何時も口にする言葉としても考えられる。然(しか)し、木遣り音頭の原型は祭殿建築が創まる縄文(じょうもん)中期、紀元前6000年頃より集落の死者を祀(まつ)る等、天に祈る為、平地式堀立柱の祭殿が建てられる様に成り、建築用材の御神木を伐り出し大勢の人々で力を合わせ、音頭を取りながら曳いた目出度い唱(うた)です。「相対音階和音」(相対和音は大勢の人々に同調する為の振動数、心の律動。)「音頭」(大勢で唄う時、先に唄い始めて、音の高さや速さを揃(そろ)えさせる事。)要するに、同じ音階に合わせる必要は無く各自の主音での相対音感に任(まか)せる。和音に依り同調され揃えられて身体に力を込めた時、身体に振動数が同調する。
木遣り音頭の起源は「祝詞」で在る。祝詞を口ずさみ御神木を皆で曳いた。祭殿は重要な祭り事に使われ、後に高床式堀立柱祭殿建築様式と成る。(上代)
漸(ようや)く此処まで辿(たど)り着いたのか。