『謎に迫れるか、「平安遷都造営」のお話』 其の9

 平安京造営を探るキーワードの四つ目として、都市計画の基本に「四神相応の地」京都は「風水」も入れた。風水は神仙思想「道教」の一部でも在る。他、インドで生まれた「仏教」も中国に伝わると神仙思想と結び付き、密教と為りて日本に渡る。中国仏教は其の後、道教に吸収さる。又、禅も日本に集まる。道教の前身、神仙思想は「神道」の根底にも在りて過去、『聖徳太子』は「道教」を入れ、大陸に対向する大和朝廷の目指す先を示したと言われ、道教は既に潜む。
 「道教」とは何ぞや、祖老子、紀元前500~前600年頃中国、春秋時代に始まる「神仙思想」に在り。下りて紀元前後、道教が生まる。要するに、現世での幸福と不老長寿を願い、己を超越しようと修行研鑽(けんさん)を積む教えで「禅」とも結び付き現在に至る。自然の摂理(神の意思)、天と我々と地(物)、宇宙万有は三位(さんみ)一体と言う。「道教」では世界は八つの隅から出来て居ると、此の宇宙は初め、数cm大の立方体がビックバンにより拡がり膨張続けるが、何れ収縮に入ると言われて居る。仏教に於いても同様の事も言われている。古(いにしえ)の和歌に平安京より大自然の美しさ神々を讃える歌を以て通ず。(上代) 
               其の10、に続く。
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