天地創造を物語る「神話」のお話。(4号文)

 奈良時代初頭に編纂(へんさん)された古事記(712年)と聖徳太子、蘇我馬子「旧記の編纂百周年事業」でまとめられた日本書紀(720年)も神話から始まる。世界共通、「神話」は天地創造から始まるが不思議に『ビッグバン』を物語る。例えば、中国の古い伝説では大昔、天と地は分かれず、陰陽も分かれず世界は鶏卵の様に小さく混沌として居た。然し、澄んだ気が天と成りて、重く濁った気が地と成りて、天と地が二つに成った時、神聖(かみ)が其の中に生まれたと伝う。日本でも太古では天と地は分かれて居なかった。天が徐々に上昇して今日の高さに成ったと伝う。「此の時、天地相成る事、未だ遠からず故(か)れ、天柱(あまのみはしら)をもちて天上(あめ)に挙(おくりあお)ぐ。」といわく一節が在る。日本の神話では、天と地が分かれた時、様々な神が現れ出でて、終りに伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の一組が現れ日本列島、大八州(おおやしま)と、ともに八尋殿(やひろでん)と呼ぶ大地に住まわり、女神で天皇祖神の天照大神、次に月読命(つくよみのみこと)、其して須佐之男命(すさのおのみこと)を生んだと伝う。須佐之男命は高天原(たかまがはら)を追放され出雲国へ下ると在る。天地の分かれた時、未だ土壌は泥土の様に固まらず此の時、「葦芽(あしかび)」の様なものが勢いよく萌出で、固まり大地と成ったと伝う。(上代)
          お話は、まだまだ続きま~す!